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夏の読書の勧め ~「夏の騎士」~

夏の読書に是非お勧めの「夏の騎士」の紹介

最近いい本との出会いがあった。読み終わって、非常に豊かな気持ちになった。あまり小説を読まない私にとって久しぶりに読んだ小説の感想と、それ以外にも私が出会った素晴らしい本をご紹介したい。是非ご一読を。

1.「夏の騎士」(百田尚樹氏 著)

ここで紹介したいのは、2019年7月18日に発売された「夏の騎士」である。百田尚樹(ひゃくたなおき)氏による小説で、これが非常に面白い。大人にも子供にも是非お勧めの良い本である。

夏の騎士

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著者の百田尚樹氏は、政治的発言でなにかと話題を振りまく人であるが、作家としての側面は超一流のベストセラー作家である。その百田尚樹氏による「夏の騎士」、大人がよんで本当に心が「ほろり」とする、心温まる小説だった

スタンドバイミー
スタンドバイミー

「夏の騎士」は「現代版スタンドバイミー」と言われるそうだが、それ自体のフレーズが古いのかも知れない。少し古い映画であるため「スタンドバイミー」自体を知らない人も多いと思う。ただ、私の年代の人はほぼ知っていると思う。
「スタンドバイミー」は1980年代にアメリカで大ヒットした映画で、少年達が冒険を通じて大人になっていく物語である。日本でも大ヒットし多くの人が見た映画である。リバーフェニックスが主役を演じ、非常に好評だった。なお、リバーフェニックスは薬の大量摂取で23歳の若さで亡くなっている。

百田尚樹氏
百田尚樹氏

「夏の騎士」を「現代版スタンドバイミー」とは上手な表現かと思う。しかし、「スタンドバイミー」より面白いと思うが・・・。
主人公達の子供の頃のちょっとした冒険とそれにまつわるエピソードが見事に描写されている。「ほろっと」くるところもあり、本当に読み終えて気持ちが満たされたいい小説だった。

なお、百田尚樹氏の本はいくつも推薦できる物がある。その筆頭が「日本国記」(幻冬舎)で、次に是非読んでほしい物が「今こそ韓国に謝ろう」(飛鳥新書)である。両者とも、歴史の本ではあるが、百田氏の深い洞察力と、日本に対する思いが募った非常にいい本と思う。

2.「読書」は心を豊かにすると共に、知識を膨らませる

もともと私は読書をあまりする方ではない。幼少の頃から、本を読むことをそれほど好んでいなかった。というより嫌いであった。しかし、大人になってみると、読書の重要性を改めて感じる。特にネット社会となり何事も安易に情報が取れる時代になると、特に本の重要性を思う。

ネット社会にこそ本を、と思うのは、やはり本というのは著者の思いと考察がしっかりと入っているからである。もちろんネット情報もそれなりはあるが、自分でブログをしていても思うが、どうしてもネットでは文字数が少ない。何かを真剣に表現したり説明したりしようと思うと、どうしても文字が増えて本という形にならざるを得ないのは本当によく分かる。

つまり、どうしてもネットの情報では「情報が浅い」と言わざるを得ない。やはり本の力は大きい。また、小説のような特殊な才能を持った方々による描写は、やはりお金を出して買わない限り、いい物は得られない。

私が人生において「良い出会いとなった本」は何冊もある。いくつかご紹介を。

「渡部昇一の少年日本史」(致知出版社)

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私の尊敬する渡部昇一(わたなべしょういち)先生(故)による本である。日本という国を歴史的視点から正しく見た上で、「日本人だけが見える虹」を見る、というものである。非常にいい本だったし、何度も読み返すほどの内容の濃いものである。

本書の前書きから少し引用したい。

では、歴史とはなんだろう?イギリスのバーフィールドという学者は歴史を「虹」にたとえて説明しています。雨が降った後の空には無数の細かい水滴が残っています。この細かい水滴の一つひとつが歴史的事実なのだとバーフィールドは言います。・・・美しい虹を見るためには、適当な角度と距離が必要なのです。
・・・
歴史というのは、水滴のように限りなくある歴史上の事実や事件を適当な角度と距離をとって眺めることによって浮かび上がってくるものなのです。

渡部昇一氏
渡部昇一氏

このような歴史観をもって書かれた渡部先生の歴史の本は、歴史の事実に対して、客観的かつ大局的な視点を持って書かれている。そして歴史を通じて、故郷である日本に対する愛と誇りを感じる歴史書である。渡部先生の後書きにはこのように綴(つづ)られている。

そのような虹を見るために、私は本書を書くにあたって日本史の参考書を積み上げて詳しく調べて書くというやり方をわざと避けました。そして日本史の中で私が重要だと考えている出来事を――言い方を変えれば、私が日本の歴史に見た虹を――参考文献に頼ることなく一気に語りました。

このような考えをもった渡部先生の歴史書であるこの一冊を読むことで、「日本人にだけ見える虹」を見ることができる。是非、おすすめの本である。

「お笑い大蔵省極秘情報」(飛鳥新社)

お笑い大蔵省極秘情報

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かなり古い本だが、今でも十分通じる。現在は「財務省」だが、大蔵省時代のトップ官僚とのインタビューが集まった本である。読みやすくてあっという間に読める。
今現在の「テリー伊藤」氏にはいろいろ言いたいことがあるが、この当時の活動には目を見張る。本として非常に面白いと同時に、学歴トップのエリート層の実態を垣間見ることができる。「お笑い」とあるが読み終えて深く考えさせられる本でもある。大学生時代にこの本に出会った私は、この本を読んで「学歴エリート」とはなにか、深く悩まされたことを覚えている。
なお続編に「外務省編」もあるので、是非お勧めである。

「いわゆるA級戦犯」(飛鳥新社)

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この本を読んだときには、本当に衝撃的だった。知識としてある程度はあった画、「東京裁判」などと言われるものの当時の状況を如実に示した、名著中の名著と思う。日本人は全員読むべき本と断言して推薦できる

本の中にあるセリフを引用したい。いわゆる「A級戦犯」として絞首刑にされた東条英機が元側近の佐藤賢了(けんりょう)に語った言葉である。

敗戦により、国家と国民とが蒙(こうむ)った打撃と犠牲を思えば、僕が絞首台に上るがごときは、むしろもったいない。八つ裂きにされても尚足りない。
君が生き残っても、僕についてはすこしも弁解してもらいたくはない。

僕はただに絞首の辱めを受けるだけでなく、永遠に歴史の上に罵(ののし)りの鞭(むち)を受けなければならないからである。

如何に潔く東条英機が自分のリーダーとしての責任を感じていたかがよく分かる。そしてまた、東条英機が一人で戦争したわけでは全く無く、むしろ東条英機は戦争の拡大を深く憂慮していたことも、この本でよく表現されている。

また、付け加えれば、本では絞首刑となった7人を詳しく説明している。どの人も全力で日本のために純粋に努力し、結果として敗戦となったことに対して潔く責任を感じていたことがよくわかる。「戦犯」などという存在でないことが、本当によく分かる。

ただし、著者の「小林よしのり」氏については、今の印象を取っ払ってみてほしい。当時はこのような素晴らしい本を書いていたのだが、今の氏の言動はあまりにひどい・・・。なぜそうなってしまったのか・・・。

3. 大人こそ「読書」の時間を!

自分の読んでいる本を挙げてみると、「歴史に関する物」や「実用書」に偏っているな、と少し反省する。どうも小説は空想の世界だとして好きになれないのは昔からである。

そんなときに久しぶりに読んだ小説が「夏の騎士」であった。改めて「小説家 百田尚樹氏」のすごさに感動すると共に、本をもっと読んだ方が豊かな気持ちになる、と思わされた。

また、個人的にはどうしても偏るが歴史の本や実用書もやはり楽しいし勉強になる。大人になり仕事をすると、そうした時間を取ることが難しいように思えるが、そんなに大した時間ではない。是非そうした読書を通じた「豊かな時間」「学ぶ時間」を取る心と時間の余裕を持てるようにしたい


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コメント

    • 優子
    • 2019年 8月 24日 11:08pm

    夏の騎士読んだんですね。百田さんの小説は読みやすくて好きです。「かえるの楽園」は面白く読んだけど今の日本を考えさせられました。
    時間=余裕を持って読書をし豊かな人間になりたいものです。

      • てつ
      • 2019年 8月 30日 10:54pm

      「夏の騎士」もほんとによみやすいので、おすすめよぅ。

      読書は人間を豊かにしますな。是非お読みを!

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