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溶解していく韓国と日本の現状(2018/03時点)

文在寅大統領

 溶解していく「民主主義国家」韓国の事実と日本の現状

今回は、韓国の状況と日本の現状について記述したい。前回の記事の中国ほどではないが、韓国のニュースも極端に報道されない。しかし、「事大主義(じだいしゅぎ)」と言われるどっちつかずの外交から一歩離れ、北朝鮮との統合に向けた動きが進んでいると思われる状況なので、まとめてみた。

この状況は、日本にとって重大な状況である。韓半島がすべて共産主義になるというのは、歴史上でもなかった事態である。なかなか実態が報じられていないが、それらについてまとめてみたので、是非見ていただきたい。

1.「民主主義国としての」韓国の崩壊を進める文在寅大統領

(1) 「ろうそく革命」と朴槿恵裁判から見る、北朝鮮・中国の影響と文在寅大統領

朴槿恵政権が倒れたのは、「ろうそく革命」と名がついているデモ行進が発端で、その後罷免され文在寅政権が生まれている。この「ろうそく革命」と言われるデモが行われたとき、なぜか日本の沖縄の抗議団体がいなくなった。しかも、日本の一部の労組(日本鉄道労組)がこの「ろうそく革命」に参加している。

朴槿恵 前大統領
朴槿恵 前大統領

なぜこのような連携がなされるのか。沖縄の基地反対活動にも通じるが、明らかにその手の活動家は下でつながっている。それらは、中国や北朝鮮の資金や工作が入っていると考えるべきであることは、日本でも指摘されている。この「ろうそく革命」の頃の韓国世論は、はたから見ていて異常に見えた。確かに朴槿恵氏に政権担当能力は欠けているように見えたが、問題となっていることは情報を漏らしたことや、セウォル号の沈没時にどこにいたかわからなかった、とかいう程度の話であり、政権を倒すほどのことはなかった。その頃は、朴槿恵政権がアメリカのTHAADの導入を決め、中国が猛反発をした頃である。

もともと韓国の世論は、少し火をつけるとあっという間に燃え広がりやすい。また、韓国は不況が続いており、特に若年層の雇用の悪さはひどい状態にある。それを中国・北朝鮮が利用するのは、容易に考えられる。その結実の一つが、「ろうそく革命」であるという要素も指摘したい。結果として親北及び媚中(びちゅう:中国にへつらう)といえる文在寅大統領の就任となった。

最近、朴槿恵前大統領への検察の求刑がなされた。検察側は朴被告を下記のように糾弾している。

・「国政に一度も関与したことのない裏の実力者(崔被告)に国政運営の鍵を預け、国家の危機を招いた張本人で、事件の頂点にいる最終責任者だ」
・「大統領権限を私物化し、憲法の価値を損ねた。厳重な責任を問わなければならない」
・「憲法秩序を損ない、国家権力への国民の信頼を揺るがし、国家の混乱と分裂を招いたにもかかわらず、真摯(しんし)な反省や謝罪の意志がない」
・「責任を全面的に崔被告と側近に転嫁した」

結果、100億円を超える賠償金と懲役30年を求刑している。法律に詳しいわけではないが、検察の主張・求刑を見て、あまりに感情的としか思えないのは私だけだろうか。一説には、世論に批判されるのを避けるため、求刑を重くして裁判所に下駄をあずけた、とも言われる。

朴正煕 元大統領
朴正煕 元大統領

朴槿恵前大統領を語るには、その父親である朴正熙(ぱくちょんひ)元大統領に触れておきたい。朴正熙元大統領は、軍事クーデターにより政権についた人で、1963年から1979年の14年間政権についていた。このときを含めた30年間が韓国の経済が飛躍的に発展した頃であり、「漢江の奇跡」と言われた頃である。日本との連携も図り、日本の協力もあって、大いに韓国は発展した。
朴正煕氏は日本の陸軍士官学校にも通っており、日本を良く理解した人であった。ただし、反日姿勢であったことは韓国の大統領として当たり前ではあるが。

韓国大統領は政権を去ると悲惨な末路ばかりのため、朴槿恵氏も同様のこと、といってしまえばそれまでだが、その背景も見ておくと理解しやすい。

(2) 北朝鮮を上位とみる大統領の思想と政策

文在寅氏が大統領となったのは、2017年5月である。まだ一年に満たないが、すごい勢いで韓国の北朝鮮化が進んでいる。側近はほぼ北朝鮮よりの人材で、逮捕歴がある人は枚挙にいとまがない。
なぜここまで北朝鮮中心なのか、という問いに対しては、「文在寅大統領だから」としか答えようがない。もともと思想的にはずっと同じで、大統領になる前から、北朝鮮との融和がすべてでそれによる統一をめざし、アメリカ・日本は必要ないという考えの持ち主である。ずっと変わっていない。ある意味「信念の人」ではある。
政策として具体的にあげるときりがないが、省庁別にいくつかあげておきたい。

国防部
文在寅政権発足後、すぐに種々の委員会を発足させる。軍の誤った違法、慣行、不正を改善するという趣旨だが、関係者のほとんどが(親北)左派活動家たちで構成されている。
外交部
大きく報道されているが、「韓日日本軍慰安婦被害者問題合意検討TF」を発足させ、日本との合意を覆すための言い訳の材料を集める。
法務部
「法務検察改革委員会」を発足させる。これは、改革を望む国民の熱望を忠実に反映するという名目で、委員全員を民間人で任命、委員長は韓寅燮ソウル大学の教授で、曺国・大統領府民情首席と親しく、国家保安法を否定してきた人物である。
行政安全部
「警察改革委員会」を発足。委員19人中、外部委員15人が民辯(民主社会のための弁護士会)、参与連帯、盧武鉉左翼政権出身。

また、ただでさえおかしい歴史教育を、更に曲げていくようである。例えば、2020年から中学・高校で使用される歴史教科書について、「北朝鮮による6・25(朝鮮戦争)南侵」「北朝鮮の世襲体制」「北朝鮮の人権」などの用語をすべて用いないとする執筆基準試案を提示し、北朝鮮という国家のイメージを下げないように、と配慮している。

自分の国ではないのでどうこう言う気はないが、歴史を曲げて、あるいは隠して教えることは必ず悪い方向にしか行かないので、こんなことやっていてまともな国と言えるのか、と思う。韓国・北朝鮮(中国もだが)は、ひたすら国民をだまし続けていくつもりなのだろうか、と悲しくなるし、日本もよく見ておく必要がある。

(3) 平昌冬季オリンピックに見る北朝鮮への媚び

イヴァンカ氏 と 金英哲氏
イヴァンカ氏 と 金英哲氏

平昌オリンピックの時の、北朝鮮に対する厚遇ぶりはすごいものであった。しかも、なぜか北朝鮮の方が上位にいるかのように、完全に交渉は手玉に取られていた。金正恩の妹といわれる人は、確かに30代半ばにしてあの大舞台で堂々とぶれずに振る舞ったな、と思うが、少なくとも、国家的犯罪を繰り返している独裁国家の代表であり、厚遇する意味がわからない。

また、北朝鮮が閉会式に派遣した人物が、強烈であった。金英哲という人物は、数々のテロを実施してきた工作機関「偵察総局」のトップであり、完全なるテロリストの親玉の一人である。それを送ってくること自体が、北朝鮮がいかに韓国を馬鹿にしているか、ということとも思えるが、文在寅政権はそうした批判は意に介さないのだから不思議である。
さすがに韓国でも、金英哲氏を出迎える文在寅大統領に対して批判は相当出たようだが、結局は普通に押し切っている。

(4) 国家情報院(国情院)の解体

これが非常に大きい。国の機関である「国家情報院」はこれまで、韓国が北朝鮮に染まっていくのを防ぐ、最後の防波堤とも言える機関であった。

先にも述べたとおり、北朝鮮からの諜報活動は韓国に対してずっと行われている。北朝鮮はもともとスターリン時代のソ連がスタートの国である。工作活動は、共産党の考えとして、当然行われる。西側諸国として自由主義陣営となった韓国に対して、工作はずっと続けていたし、今も続けている。
それを厳しく取り締まっていたのが、「国家情報院」であったが、これが文在寅政権になって、急速に力を落とされている。朴槿恵元大統領同様に、どんどん逮捕し、逮捕を免れた人達は国外へ出ているようである。しかも、組織的にも解体に近い形での変更を行おうとして、法整備を進めている。

この機関が無力化されることの意味は、非常に大きい。ほとんど韓国が北朝鮮からの工作を、全く無防備に受けることとなるであろう。この「国情院」の行方は、今後の韓国を見る上で非常に重要なので、注意して見ておきたい。

2.何よりも優先される「国民情緒法」

韓国では、憲法に優先して「国民情緒法」があると言われる。もちろんそんな法律があるわけではないが、裁判上であまりに不合理な求刑や判決がなされることで、このように言われる。

実際の例はあまりに下らないしご存じと思うのでここでは出さないが、司法も世論もあまりに感情に流されやすく、あっという間にそれが正しい物となって確定してしまう。先の、朴槿恵前大統領に対する裁判を見てもわかるし、対馬の仏像を取られた件の判決もひどい物だった。裁判所が泥棒に対して、返さなくてもいい、という、信じがたいものである。

特に司法においてそれがあることは、非常に恐ろしいことである。日本の判決も首をかしげる物が多いが、韓国のそれは相当偏っているようである。決して「反日無罪」の件だけではなく、国内裁判でもそういった案件は散見されるらしい。

3.繰り返される前政権の粛正

韓国歴代大統領の末路
韓国歴代大統領の末路

韓国の大統領は、政権から降りると漏れなく悲惨な末路となっている。今回の朴槿恵氏、そしてその前の李明博氏に対しても、検察が動いている。今の検察は完全に、文在寅政権が主導して動かしている。

これが司法であるが、歴史的に見ると、中国も同様である。というよりChina(中国)が本家であろう。前の政権(王朝)はすべて皆殺しにし、更に前の政権を倒した功労者も殺すというのは、古くからChina(中国)大陸の歴史で常に行われてきた。「易姓革命(えきせいかくめい)」と言って、政治が変わることが美しいもののように言われるが、決して日本の視点で見ない方がいい。きれいに城を明け渡し降伏を認めその後重用する、などは日本だけの話である。日本史では見られないすさまじい虐殺がそこにはある。

China(中国)の大陸国家を宗主国としてきた韓国で、それが行われることには、歴史の必然があると思う。まだ情報が出るだけ中国共産党よりましと言えるかも知れない。中国の前の実力者達がどうなっているのか、調べてみることも大事かも知れない。

4.漢字を捨てた結果の帰結

韓国がどうして感情的な判断に偏ってしまうのか、それらについては深くは理解していない。歴史をよく見ないといけないし、「民族性」というのはあるのかもしれない。韓国についてそこまで深く考察する気はないが、一つ指摘しておきたいことがある。

韓国は、漢字を廃止してきた。というより、否定してきた。しかもその理由が「反日」のナショナリズムによるものである。もともと、第二次世界大戦後の李承晩からその流れはあったが、先に説明した朴正煕大統領時代の1970年代に、漢字廃止がうたわれた。それ以降、徐々に公の場から漢字は消えていき、教育現場でも使わなくなった。1980年代には、漢字を教えた教師は罰せられるという徹底ぶりだったようである。
当然であはあるが、現在韓国では、昔に漢字で書かれた本が読めなくなってきている。大学の教育現場でも、教授が書いた本を学生が読めない、という弊害が起こっているそうである。

これでは、国民のレベルを下げる愚民化政策とも言え、また歴史の断絶にもつながり、人々の認識を短期的なものにしてしまう。反日のためなら、国民のレベルまで下げてしまうのか、と、素朴に思う。
文字・言葉は文化そのもののであり、それを自分で否定するとは驚きである。また、日本で言えばひらがなだけの世界にして、国民のレベルを下げるとは、なんという政策か。これによる影響かどうかはわからないが、感情ですぐに火が付く今の韓国世論の危うさを見ると、少なからず影響していると思う。2019年から一部の漢字だけ復活するらしいが、漢字を捨てるという行為そのものが、全く理解に苦しむ。

5.離れていく日本とアメリカ

地政学的には、韓国は非常に重要な国なのだが、ここまで親北や媚中ぶりを見せ、北との統一、しかも北主導の統一に向けて動いているところを見ると、もはやどうしようもないように思える。

実際、アメリカ軍は韓国軍に対して情報を渡さなくなっている。そのまま北朝鮮に流れるためである。韓国にあるのはアメリカ陸軍だが、これが撤退する日もそう遠くないかも知れない。そうなれば、北朝鮮・中国にとって願ったりかなったりではあるが、韓国自身がそれを選ぶのなら、アメリカといえども止めようがないところまできつつある。
日本も同様である。お花畑のマスコミや親韓の政治家は、韓国が自由主義経済圏から離れるなど絶対に起こらない、というかもしれないが、どう考えてもその方向に突き進んでいる。これに対して、対処のしようがなく、挙句の果てに反日のため、手を差し伸べるなどありえない状況となっている。

どのような形での政治・経済体制になるのかまでは全くわからないが、少なくとも今の政権が続いていく限り、それこそ「不可逆的」に韓国という国は変わっていくことだけは間違いない。

6.日本への影響

日本は、もはや韓国をあてにせず、中国・韓国・北朝鮮をにらみながら、どのような外交・経済政策をとるかを考えるべきだろう。もちろん、簡単に韓国が中国・北朝鮮と同様になるとは思わないが、少なくとも、その準備が必要なことは認識すべきだろう。

もう一つ、指摘しておきたい日本の状況がある。昔、学生時代に、韓国の国会の映像を見たときに、議員がやたら騒いで力づくで採決をさせなった映像を見て、「これが民主主義国家か?」と唖然としたことがある。
そして今では日本でも、安保法制やテロ等準備罪の法案可決の時の国会での特に野党を見て、「日本までこうなったのか」、と本当に落ち込んだ。

「日本の韓国化」を本当に心配している。最近の国会・マスコミを見ると、その方向に進んでいるとしか思えない・・・。
感情が先走って動くと判断を誤る。韓国は韓国として見守るとして、日本は他山の石として、感情論に流されず、適切な議論ができる節度ある国でありたいと強く思う。

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