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「国内産を買う」ということを分析し、「日本産(製)」購入の力を考える

消費の国内と海外

「国内産を買う」事のお金の動きとGDPへの影響を考え、日本産(製)を買うことの大きさを思う

今回は、買い物(消費)について、その後のお金の流れを追ってGDPを考えてみる。普段何気なく、もしくは意識して、買い物をしているが、お金がその後どうなるのか、いろいろある。税務の流れも含めて少し考えてみることもいいと、まとめてみたので、お付き合い願いたい。

1.日本製(産)を買う時と、海外品を海外で買うときのお金の流れ

話を単純化するために、ここでは、以下の仮定を前提とする。
(1) 100%その国内製(産)とする。つまり日本製であれば調達元は100%日本のもの
(2) 販売業者は入らず、直接買う。
両者とも、グローバル化された現在は、その製品を探すのも難しいかもしれない。特に製造業は(1)の製品はなかなか出会えないだろう。とはいえ、富士通のPC等、こだわっている企業もある。それでも100%ということはないが。(2)は、食材などではスーパー等ではなく、インターネットで購入できるので、むしろやりやすくなってきていると言える。顔を見て買えるのは、まさにインターネットのお陰である。私も日々、熊本産の玄米を購入している。嬉しい時代となったと実感する。ただし、この記事の最後に記述した「トラップ」のようなケースも多いが・・・。
図を見てほしい。

国内製を買うことと、海外製を買うことの違い
国内製を買うことと、海外製を買うことの違い

図では、海外での購入のケースもあえて一万円札の絵を使う。本来ドル等であるが、価値が同じという前提で進める。
まず、日本産(製)のものを日本で購入した場合は、それを生産(製造)した企業のそれぞれの会社に、その売上が入る。海外でも当然同様である。これが図の①のお金の動きである。

しかし、その後に更にお金が動くことを忘れずにいたい。図の②と③の動きである。
②の動きは、その生産者で働く労働者(従業員,経営者全て)に毎月払われる給与の一部となっている、ということである。もちろん売上の全てではないが、その原資は間違いなく、消費者が払った代金である。
③の動きは、生産者が支払う税金である。基本的に、年に一度生じるものである。国によって制度は異なるし税金の種類も多くいろいろあるが、原資はすべて消費者が払った代金である。つまり、1回の買い物で、(A)生産者・製造企業、(B)労働者、(C)政府、にお金が入り、その国に新たな消費者が生まれる。

実際には他も動くので、かなり単純化した図ではあるが、お金の動きとしては必ず動く。これは、あくまで1回の買い物による影響である。1回が少額であっても何度も行えば、何度も②・③の動きが連動して動く。ただ、①の動きと時期が違うだけである。見ての通り、国内消費は新たな消費者が国内に増えることが大きい。「新たな消費者」がもう一度この動きをする可能性が発生するためである。つまり、その国(GDP)にとっては「1回で2度おいしい」のである。この動きが何度も生じると考えてもらえば、国内産を買うことによるその国の経済への影響は大きく、結果その国を活性化する。

なお、特に③について、この図は日本の流れを書いたもので、海外の仕組みはわからない。いわゆる「自由主義経済」の国は、そんなに変わらないと思うが、よく考えたら、お隣の危険な大国であるChina(中国)について、税金の流れも知らない。基本的には同じと思うが、特に③がどうなっているのかは、全く知らないと気づく・・・。

2.複数回の買い物(消費)で、GDPへの影響を考える

次に、複数回にわたり買い物をしたケースを考える。先ほどのケースを1年内に4回した場合を、GDPへの影響を見てみる。

海外が入るので、あえて表には単位は書いてないが、価値が10,000円と同様のケースとして見てほしい。

GDP(①・②のケース)
GDP(①・②のケース)

①では、10,000円を4回、日本で購入したケースで、②は、10,000(円)を1回目を日本で、2・3・4回目をそれぞれA国・B国・C国に行って購入したケースである。見てもらった通り、各国に消費されれば、各国でのGDPが増える。
結果、それぞれの国で先ほどの三者(生産者・労働者・政府)にお金が入り、その国のGDPとなる。

では、前提を変えて、販売業者が入ったケースで考える。「10,000円の製品は、販売業者が8,000円で海外(ここではA国)で仕入れたもの」、というもの、を購入することを考える。それを同様に1年に4回国内で購入するケースでGDPを見る。表を見てほしい。

GDP(③のケース)
GDP(③のケース)

③のケースとして、10,000円を4回、日本で購入したケースとなるが、文は①と同じだが、まったく日本とA国とのGDPは違ったものとなる。つまり国内にいながら、他国に送金しているのとまったく同じとなる。

国内で海外製を買うケース
国内で海外製を買うケース

③の取引のお金の流れを図にしてみた。実際には、絵にあるようなお金の動きは、「同時には」起こらない。長期的なものである。ただ、それが繰り返されることにより、図の通りの流れが固定化し、実態となる。
日本製を買わなければ、売上が減った日本企業は製造・生産をやめ、労働者を減らし、外に向いてしまい、技術も人も流出していく。悪循環が始まり、流れとなっていく。現実に起こったことである。

3.販売業者の戦略と、GDPの推移から日本と支那(China)を考える

ここで言いたいのは、海外製品を買うことが悪いということではない。あくまで仕組みを理解することである。つまり、日本で買っても日本製(産)でなければ、日本経済への影響は相当小さい。一方で、それを作った国には、その会社にはもちろん、その労働者、そして政府にお金が行く。また、販売業者がそれを大きく握っているのである。

そして流通の発達により非常にタイムリーに運べるようになり、調達が容易になった。結果、消費者としてはいろいろ選べるようになり、本当に便利になったと言える。しかし、その販売企業がすさまじい勢いでグローバル化し、全く巨大になっていることも、消費者として知る必要がある。
アマゾン・ウォールマート・カルフール・アリババ、どれもその売上額は大きいが、あくまで入り口を作っているだけである。実際の売上のお金が行きGDPが大きくなるのは、割合としてはその製造国であるが、入り口がそれを握る体制となっているのである。
そして、そこに国の戦略が入っていることは、日本人として知る必要がある。アマゾンはAI企業である。膨大な取引を分析することで、人工知能の分野で独走しつつある。アリババは純然たるChina(中国)企業である。China(中国)企業で中国共産党政府の影響を受けない会社はない。

GDPの推移比較(ドル建て)
GDPの推移比較(ドル建て)

ここで、GDPについて端的に記述したい。GDPの推移(表)を見れば、China(中国)の脅威の源がすぐわかる。いろいろ議論の仕方はあるが、「国の力」とはイコールGDPと単純化して、基本的には間違いない。為替の影響も大きいので各国比較は難しいが、傾向は見えるのでドル建てのグラフで見てほしい。また、GDPに占める「消費」は非常に大きい。それの取り合いが、自由主義経済なのである。(ただ根本的な疑問として、そこになぜ、一党独裁であり、かつ為替を政府がコントロールしているChina(中国)の参加を認めているのか、昔から全く理解できないが・・・。)

日本の名目GDP推移(兆円)
日本の名目GDP推移(兆円)

「失われた20年」というが、その間、日本は「日本はだめだ論」で自虐の思考停止あった一方で、China(中国)は着々と進めたというのが、今のChina(中国)脅威の一端と思う。GDP推移を見れば一目瞭然である。本来は、少なくとも金利で少しずつ上がり続けるものなのに、日本は自民党時代含め低迷を続け、更に経済を無視した民主党政権でどん底に落ち、第二次安倍政権から、ようやく上がり始めたところなのである。

一方、中国共産党はまず「世界の工場になる」と言って日本やアメリカの協力の下、工場を作り生産地とした。その上で、今度は流通を握り始め、インターネットやメディアをフルに利用して、自国へお金が回る仕組みを作り上げている。そして軍事を増強し、他国を侵略するという、確実なステップを踏んでいる。
言いたいのは、China(中国)に対する批判だけではなく、ある意味感心するくらい、非常に長期的且つ戦略的であると言うことである。それが、日本に侵略を進めている隣国ということであり、日本も賢く行きたい、ということである。

4.日本製を選ぶことの影響の大きさを見て、思うこと。

「China(中国)脅威論」は現実であり、もっと備えるべきと思う。しかし「China(中国)脅威論」が「日本悲観論」になっては情けない。厳しい状況だが、正しい知識をもてば、身近にもやれることもあると思う。「中国製を買わない」ということは、実は結構力を持っているのである。そしてそれを日本製に変えれば、「China(中国)にプラス」だったものが、「日本にプラス」となり、2度おいしい、と言え、それが繰り返されれば日本のGDPは大きく成長するのである。

私は日本人として日本を応援したいので、できるだけ選ぶようにしている。ただし、やはり最終生産(製造)地までたどり着くのは難しいので、出来る範囲でしかないが、意識はする。日々の食材は、流通やインターネットのお陰で、日本全国から選べて本当に便利である。
一方で、China(中国)製はできるだけ買わない。これは決してChinese(中国人)が嫌いとかではない。その国の政府たる共産党が、明確に、「尖閣を取る」「沖縄はChina(中国)の領土である」と言って軍事費を増やしてどんどん侵略しているのに、その国に、私の苦労して得たお金を、投資する気にはなれない、ということである。

しかし、それすら、少し考えないとなかなか難しい。前に、少しこだわった物を日本製で買おうと、アマゾンで選んでいたら、本当に苦労した。「日本製」や「京都」と言ったキーワードで打って、いいのがあって買おうとしたら、よく見たら最終生産地がわからないのが多くかった。調べたら、そのほとんどがChina(中国)製だった。デザインが日本製、とか、販売店が「京都」とか、そんなのばかりで、「日本人が作った」ものを買いたかった私は本当に苦労した。トラップとしか思えなかったが、よくここまでやるなと感心しつつ、なんとか日本製を見つけて購入。とはいえ、その製品の原材料の元まではわからず、あくまで自己満足でしかないが、いいものを買えたと納得して支払った。

アマゾンはよく使うし、いい時代になったと思う。それも利用しつつ、日本人として賢い消費者として行動できれば、と思う今日この頃である。

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コメント

    • ゆうじ
    • 2017年 11月 18日 8:48am

    名前変えますね。

      • てつ
      • 2017年 11月 18日 7:24pm

      了解です。

    • 岩内
    • 2017年 11月 18日 8:47am

    「日本ファースト」という訳ではありませんが、国民の一人一人が祖国を大切にし、誇りを持つことは大切ですよね。その思いが身につけば買い物一つにもそうした行動が出ることでしょう。そのためにも、正しい媒体から正しい情報を得なければ!

      • てつ
      • 2017年 11月 18日 7:24pm

      日本に誇りを持つ、というのは本当に大事ですよね。

      歴史を見れば見るほど、誇りを持てます。また書きますね。

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