『ありがてえ、贋物じゃねえ』(マンガ「スラムダンク」)のセリフに思う
今となっては相当古いマンガとなってしまったが、有名な「スラムダンク」からのセリフを取り上げたい。最近読む機会があって再度読んだときに心に残った。私がこのセリフを見たときは20年以上前の事と思う。その時も印象に残ったのだが、今の方がより深く心に残った気がする。
1.「スラムダンク」の『ありがてえ、贋物じゃねえ』のシーン
「スラムダンク」とはその名の通り、バスケットボールのマンガである。主人公の桜木花道を中心とした高校生のバスケットボールの話だった。
その中で、主人公のライバルとしていたのが同じチームの流川楓だった。
流川楓は、相当な努力家ではあるが天才肌のバスケットプレーヤーで、同年代の中で抜きん出た選手として才覚を現していた。しかし、マンガのクライマックスで全国チームの最強と言われた「山王工業」との試合では、チームは完全に格上の山王工業になすすべもなかった。
敵チームである山王工業のエースの沢北は、流川の一年上の先輩で流川の前に全国に名をとどろかせたプレーヤーだった。山王工業と対峙する流川と桜木のチームは、30点もの差をつけられ追い越そうにも山王工業のチーム力に圧倒される。時間だけが過ぎていき、チームのメンバーとそして流川も負けを意識せざるを得ない状況にあった。
しかし、そんな中で流川が敵のエース沢北のあまりにすごいプレーを目の当たりにしたシーンからの流川の活躍もあって、大きく試合の流れは変わっていく。
絶体絶命の状況で、流川は笑みを浮かべてこのセリフを言っている。
『ありがてぇ、贋物じゃねえ』
試合はこの後、流川も含めたチームのすさまじい追い上げが始まり、最後は全国最強の山王工業に勝利する。
2.流川選手の心情と「心震える時」
ページ目次 [ 開く ]
「マンガの話じゃないか」と言われればそれまでだが、非常に印象的なシーンとして心に残った。
いろいろな困難を乗り越えてきた人だからこそ言える言葉とも思えるし、また、「困難」を「次へのステップ」というエネルギーに変える力を感じるシーンだった。
私はスポーツがそこまで得意ではないので、マンガ通りのシーンで共感は難しい。しかし、私も流川選手と同じような考えを持つことはある。
自分が越えるべき課題として何かに出くわしたとき、「贋物じゃねえ」という言葉ではないが、「心震える」という表現が当てはまるような気持ちになる。なんとかして越えたいし、それを越えることで自分が成長することを肌で感じているのではないか、と思う。
「贋物じゃねえ」というセリフの裏には、それを越える楽しさを見つけている自分を感じての事と思う。その課題に対して「自分のやる気」を認識し、「目標」として定め、「心が震える」ほどの喜びを感じたのだと思う。
3.社会人としての生活でも、仕事でも、「心震える」を追い求めては?
ページ目次 [ 開く ]
「スラムダンク」のマンガでは、流川選手が「ありがてえ」と思った対象は、敵のエースの沢北だった。しかし、このセリフはなにもスポーツに限った話ではないし、また対象が必ずしも「人間」でなくとも当てはまるシーンが多々あると思う。
社会人としての生活でも、仕事でも、当てはまることはあると思う。自分が目標あるいはライバルとする人が現れれば、または、仕事等で「難しいがやりがいのあるもの」に出会えたとき、自分を成長させるものと出会えて「ありがたい」と思うと、見え方・行動も変わってくると思う。
社会人になり仕事もしていくと、こうした「心震える」といった「情熱」を忘れがちになる。しかし、どんなに年を取ってもこうした「情熱」を持つことは大切と思う。
久しぶりに見た「スラムダンク」での流川のセリフ
「ありがてえ、贋物じゃねえ」
を見てそんなことを思い、まだそのセリフにまだ反応できる自分に少しうれしさを感じた。
「スラムダンク」は本当に良いマンガなので、久しぶりの方も初めての方も、是非お勧めしたい!
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。