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明治維新後の歴史への誘い

明治維新後の歴史への誘いのきっかけに

私は歴史を学ぶことが好きである。亡父に「歴史を学ぶと世の中を公平にみられるから、歴史を学びなさい」と言われたことが影響しているのかもしれないが、昔から好きではあった。
スタートは高校生の頃の三国志のゲームから始まり、その登場人物を知るべく小説を読み、小説を読むと「小説はこう書いてあるけど、本当はどうだったんだろう?」という疑問が生じて調べていく、というのをやっていたら、三国志にとどまらず、戦国時代、鎌倉時代、江戸時代等々いろいろ興味は尽きることはない。

1.明治維新後の時代のイメージ

さて、当然タイトルにある明治維新の頃は大好きな時代の一つである。それだけでも記事としてたっぷり書けるが、今の私の興味という意味ではその部分は後日としたい。今の興味は、『明治維新から2度の大戦に行く過程はいったいどういうものだったのだろうか』、ということである。
明治維新は非常に躍動的時代であり、日本がぎりぎり踏みとどまって列強に侵されることなく、「富国強兵」のもと列強の仲間入りを果たすプロセスを見ると、日本人として誇りの持てる時代だと思う。ただ、その後敗戦までの歴史は暗い上によく知れていない。中身があまりわからず、気が付いたら「軍国主義」になったといわれ、敗戦を迎えた、というぐらいの印象しかない人が多いのではないか。

多分に漏れず私も長い間そうであった。ただ、単に知らなかっただけでなく、それらに関する本が少ないこと、また、なんとなく明治維新以降のことを学ぶのは「軍国主義」と言われる暗い時代のようなイメージがあり、なかなか学ぶ気すら起らなかったというのが真実のように思う。

2.理解のきっかけとしての小説「坂の上の雲」

それを一つ越えたのは、司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」を読んだ時である。有名ではあったがそれを読んだのはNHKのドラマがきっかけで、社会人になってからであった。これを読んだことにより、日清戦争および日露戦争までの流れのイメージが頭に入った。
この「坂の上の雲」そのものの話は、また何度も別の記事で書くとしたい。ここでは、非常に示唆に富んだ深い本であったということだけは書いておきたい。あくまで小説ではあるが、深い取材と入念な調査をされたことがわかるいい本であった。司馬氏の歴史への深い尊敬が感じられた。

3.上念司氏の「経済で読み解く大東亜戦争」による分析を見て

ただ、坂の上の雲を読んだ後、その後は相変わらず仕事等でなかなか次へ行けず、結局日露戦争までしか進まなかった。それが最近出会った本のおかげで、大きく前進した。それが上念司氏の「経済で読み解く大東亜戦争」である。
今は、会計士試験を受けたおかげで経済学をある程度理解できるようになった。その私にとって、上念氏の経済に立脚した歴史の見方は、非常に理解しやすく、また前々から歴史好きだった私に新たな要素を加えてくれた。
上念氏の論は、経済がおかしくなれば人は正常な判断ができなくなり国がおかしくなる、というもので、どの時代に対しても指摘している。なお、乱暴に言えば、おかしくなるというのはすなわち「デフレ」になるということである。上念氏は、この本以外にも他の時代でも分析しているので、非常に参考になる。いい本のためおすすめである。

4.明治維新後の日本の動きと経済状況

下記は明治維新から終戦までの簡単な年表である。あくまで自分が覚えるために必要な部分を抜粋したものであることを断っておく。

覚え方としては、上記で黄色に塗ったところはほぼ10年置きに発生している。先に記述した「坂の上の雲」はここの日清戦争・日露戦争の頃の話である。
その後の流れを覚える上で、上念氏の本が参考になったというのは、グレーの部分である。経済的な出来事であり、視点である。1923年の関東大震災から始まりその後震災手形等の混乱を経て、1927年の昭和金融恐慌、1929年の世界恐慌、1930年の金輸出の解禁および昭和恐慌と経済の混乱が大きく続く。その後に大きな軍事的な動きとなっている。

5.「大東亜戦争」への道の流れ

私も経済学を学んだ時に、経済の視点から国と歴史を分析をすることの重要性は理解できた。日清・日露戦争後に第一次世界大戦が起こっているが、その頃までは国内は大正デモクラシーと言われれる好景気であった。その後、関東大震災あたりから大きく日本経済の動きが変わってくる。日本国内の政情不安が経済を起点に始まったといえるのではないか。
もちろんそれほど単純ではなく、密接に当時の世界情勢とも連動している面も知る必要がある。特に1923年の日英同盟の失効は大きいだろう。しかし、国内経済の不振が大きく影響しているという側面は、その頃の状況を理解する重要な要素ととらえるべきだろう。

またあえて付け加えると、日清・日露戦争及びその後の戦いを具体的に見ると、やはり日本の視点でいえば「大東亜戦争」と呼ぶべきと思う。「大東亜圏」の構築が日本の戦争のきっかけであり列強との戦いであったと見ないと、正確に戦争と当時を見られないように思う。

私は学生時代の歴史の年号を覚えることは、まるっきり興味がなく意味もないと思っていた。しかしこの年で勉強してみると、やはり暗記は大事だな痛感する。大体の年号と地図が頭に入っていないと、本を読んでいても混乱が多い。そういう意味で、明治維新から終戦までの流れを記憶できるくらいのイメージが付いてきたことで、より理解が深まると思っている。

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