- 2019-3-2
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近いようで全く異なる、「女性天皇」と「女系天皇」について、その内容と議論の背景を見る
2000年以上もの間、日本になかった制度である「女系天皇」という言葉が使われることに、違和感を感じる。しかもその言葉を使うのは明確な意図があっての場合が多い。よくセットで言われる「女性天皇」と「女系天皇」についてまとめてみた。是非ご一読を。
1.「女性天皇」と「女系天皇」とは?
「女性天皇」あるいは「女系天皇」は時々記事や議論で目にする。名前は似ているが、両者は全く異なる。どうもマスメディアは、わざとそれをセットで扱う、あるいは混同して扱うことで、相変わらず視聴者をミスリードするようにしているように思える。
説明は全く難しくない。
「女系天皇(現実には存在しないが・・・)」は自分の子供が天皇となる女性天皇
という、非常にシンプルな内容ではあるが、大きく異なる。
つまり「女性天皇」というのは一時的に女性が天皇になることで男系で継がれる皇位継承を崩すものではない。一方で「女系天皇」というのは、天皇は「男系に限る」とされている皇位継承を全くひっくり返して流れを変えるものである。「女系天皇」と言ったら、2600年続く日本の伝統をここで変えよう、と言っていることと同様になるのである。
2.女性天皇の歴史
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「女系天皇」はいないが「女性天皇」は過去に何度もある。そのほとんどが古代である。
このように、日本の歴史上10人の「女性天皇」が即位している。全員独身(未婚あるいは寡婦(かふ))で即位し、天皇の位を譲る譲位(じょうい)後も独身を通している。
この中で最も有名なのが、歴史上最初の「女性天皇」である推古天皇である。「甥」にあたる聖徳太子を摂政とし、いかんなく聖徳太子の政治をサポートした人である。少し掘り下げてみてみたい。
推古天皇は第33代の天皇陛下である。このときの時代背景は、蘇我氏が勢力を拡大し、天皇の地位まで脅かすほどの頃である。先代の第32代崇峻(すしゅん)天皇は蘇我氏とそりが合わず、蘇我馬子(そがのうまこ)の命により暗殺された。天皇が暗殺されるという全体未聞の事態の後に、白羽の矢が立って即位したのが、推古天皇であった。
推古天皇は人望があり、仏教を広め聖徳太子を登用し、当時の混乱した世にあって非常に上手に政治を行った。特に全盛期の蘇我馬子(そがのうまこ)とも上手に距離を保ちつつ、天皇中心の政治を聖徳太子と共に構築していったのである。美貌の持ち主だったらしく、まさに才色兼備であった人が、日本で最初の女性天皇であった。聖徳太子が活躍できたのは、推古天皇の功績も大きいと言われる。
75歳で崩御されるまで即位し、実に35年もの期間を見事に務めたとされる。
3.「女系天皇」の嘘
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一方で「女系天皇」というのは存在しない。天皇はすべて男系であり、少なくとも公式上でそれが存在したとされることはない。
それを知らずかどうかは不明だが、テレビなどで「女系天皇」という人は、全くの無知としか思えない。政治家でもいるが・・・。
そんな歴史上まったく存在しない「女系天皇」という言葉を、少なくとも、テレビに出たり政治を行う人が使うべきではない。そしてそれを「女性天皇」と混ぜることで、あたかもあまり変わらない言葉のように扱い、なし崩し的に考え方をねじ込んでくる。どこの国の話か、とあきれるだけである。日本に全く存在しないものを「嘘」の言葉で話すのはやめてほしい。
4.「女系天皇」議論が起こる背景と目指す方向
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それでも「女系天皇」説が出るのは、何らかの圧力なり勢力があることは間違いない。そして、朝日新聞やテレビがその言葉をことさらに使うところを見れば、自ずと見えてくる。
日本の皇室は、世界でも類を見ない長さで2600年もの間続いている。それを、特に今の中国共産党のみならず歴史的にアジア大陸での為政者は歴史的にも認めたくない。そしてその属国としての歴史を脈々と持つ朝鮮半島も同様である。
となると、日本の皇室を壊すことに対する動機は、歴史的に見ても自然に持っている。壊すと言っても簡単にはできない。そこで女系天皇の道が開ければ、例えばそこで中国人男性と結婚すれば、その子供が天皇陛下となる道ができるということなのである。この議論は、「皇室の破壊」という明確な意図を持っての事と考えるのが正しい見方と思う。
こういうと、いわゆる「リベラル」と言われる人や、国連というまったくの反日活動団体で「男系での継承は男女差別だ」とか「男系で続けることの意味は何だ」とかいう議論が起こる。
私から言わせてもらえれば、男系での継承の伝統に意味など無い、結果が重要なのである。2600年もの間、先人達が守り続けてきた日本の伝統であり皇室を、今の時代で壊していいはずがない、とい思うだけである。逆にそれを否定する人に聞きたいのは、「そこまで現代人が偉いのか」ということである。先人達の大事にしてきた伝統は、守り続けていきたいと思う。
5.「女系天皇」議論から見えること
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女系天皇の議論は、背後に明確な意図があって論じられると思うべきである。
陰謀論でも何でも無い。明らかに、China(中国)及び朝鮮(韓国・北朝鮮)の勢力は「天皇」という存在を否定したい。それをありとあらゆる手段で工作するのである。その一つのスローガンが「女系天皇」なのである。
先人を大切にし、伝統に敬意を払う日本人でありたいと思う。
コメント
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分かりやすい説明をありがとうございます!知らない人沢山いると思います◎大事なことだから、しっかり広めていきますね。
この世には「女系天皇」などというものはない、ということは、なかなか言われないので是非普及してほしいね。
天皇という存在の伝統とそれを守った歴史を大事にしてほしいものです。