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発電の仕組みと日本の現状

発電の仕組み

発電の仕組みと現在の日本の電力状況に思うこと

今回は、発電の仕組みと、発電の種類の日本の現状について記述したい。

1.発電の物理現象(電磁誘導)

発電の仕組みの一番コアな部分の説明は、理科で勉強したものに尽きる。「電磁誘導」である。図にある通り、コイルに磁石を入れると電流が発生する、というものである。

1831年にイギリスの物理学者マイケル・ファラデーが発見したとされる物理現象で、発電の仕組みや変圧の仕組みに広く応用される現象である。
コイルがあれば、「磁界」と「(物理的)力」によって、電流が発生する(発電する)。

大型の発電機の場合には、動かすのは磁石ではなく、コイルである。磁石の間にコイルを巻いた導線を入れてそれを回すことにより、電流を発生させる。

図の矢印の部分の「運動エネルギー」というところが、力の部分となる。茶色の軸の部分をぐるぐる回せば回すほど、電流が発生し、豆電球が光ることになる。

2.大電力発電の種類

発電所の種類は、「水力」、「火力」、「原子力」等いろいろあるが、基本的にはこの「運動エネルギー」のところを何にするか、ということの違いでしかない。
水力発電は「水流」で回し、火力・原子力は水を蒸発させて「蒸気」で回す。回すのは巨大なタービンで、それにより電気が発生する。

このように、発電の種類はいろいろあっても、基本的な原理は共通している。

3.日本全体の発電の状況

電気の大変なところは、今の技術では、電気は発電しても「貯められない」ということである。今発電したものは、電線を通って変電所・家庭・企業等に伝わっていくが、使われない分は、土に捨てるしかない。となると、電気を絶やさず供給するというのは、実は非常に難しい。日本はそれを安定的に供給するためのシステムを作り上げてきたが、やはりそんなに簡単なことではない。
図は、日本の発電量とその種類の内訳である。
電気をいかに供給できるかは、電力会社の責任である。しかし、電気がなくなれば、一瞬にして生活・企業活動はできなくなる。まさに国の生命線といえる。それが、どのように作られているかが、図の通りである。
図のグラフをみると、原子力発電は国策もあってどんどん増えていた。しかし、東日本大震災以降、ほぼゼロとなっている。代わりに増えているのが「LNG(液化天然ガス)」である。このコストはかなり大きく、既存の原発を動かさない代わりに、高い価格でLNGを買っているのが、日本の現状である。

原発の危険性に対するアレルギーは理解できるが、原発はせっかくある既存の設備であり、一度稼働すれば半永久的に熱を発し続け水を蒸発させ続けるため経済的にも非常に有利であり「夢のエネルギー」とまで言われたものである。個人的には、止めたところで原子力の危険には変わりはないので、稼働させつつ代替の発電方法を見出す方がいいように思う。
また、近年は総電力が減っていることも見て取れる。これは経済活動にも比例するので、景気悪さがここにも出ているように思う。

生活に直結する電気のことではあるが、当たり前のように存在し、あまり考えることがない。たまには見てみるといろいろ見えてきて興味深い。

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