「塩」は悪い、という常識を疑うと見えてくる、減塩の「無根拠」と、天然塩の重要性
「塩分の取り過ぎは良くない」「減塩はとにかく体にいい」といった「思い込み」は日本人なら皆持っていると思う。特に「日本人は~」の文脈で塩の悪さを散々すり込まれている。しかし、それに確たる根拠がないとしたら・・・。「塩」にまつわる「都市伝説」と、取るべき「塩」について私の研究結果をまとめた。是非、ご覧を。
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1.「減塩信仰」は都市伝説
「塩分は悪者か?」という問いに答えられる程の知識はない。というより、あまり考えてもいなかった、と言うのが本音のところである。ただなんとなく、「塩は健康に良くない」「日本人は塩の取り過ぎで健康に悪い」というのは、子供の頃から頭にこびりついていた。
しかしそれは嘘だった!ここで言いたいのは2つである。
② ただし取るべき塩は、「食塩」ではなく「(天然の)塩」を
自分が大きな病気をして料理等をするようになりいろいろ見て調べるにつれ、今まで言われていた常識があまりに違うことに思い知らされることが多い。もちろんそれも正しいのかの確証はないが、新聞・テレビなどで言われる内容はどうも信じられなくなった。
そして今日示しておきたいこととして「塩(塩分)は悪者」の常識が実は根拠がない、という事実である。
この話は別に特別なことではなく、少し調べれば出てくる。「塩悪玉説」を唱える人達に、根拠がほとんど見つからない。何をどう調べてもその根拠となる物が出てこない。何十年も前のアメリカの報告があるが、それも大した知見があるわけでもなく、むしろ現在ではそれによる「塩悪玉説」に批判的な医療関係者も多い。
日本人は塩を取り過ぎる、というが、ならばなぜ日本が世界で一番の長寿国なのか、納得いかない。日本では確かにガンは多いが、「減塩」と言われて久しい中で一向にガンは減っていないどころか、増えている。
「減塩信仰」はまったくの都市伝説ではないか?というのが、私の結論である。そして、数々の医者や知識人が声を上げ始めている。特に、下に紹介する田中先生の論は私も深く同意するところである。
間違えて欲しくないのは、「だからいくらでも塩を使えばいい」と言う気はない。どう考えても「取り過ぎ」がいいとは思わない。しかし「塩を取るのは健康に悪い」という「呪縛」から解き放たれるべきではないか、と思う。
2.塩がないと人間は生きられない
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塩の効能としては、「塩はナトリウムを多く含み、筋肉を活性化させ・・・」といった説明があるが、ここではあえて省きたい。
塩の重要性は、歴史と現状を見れば一目瞭然である。もともと日本では海からの塩を大事に使いながら、大事な栄養分として、そして調味料としても古代から使っている。また、病院での点滴には必ずナトリウムが含まれ、血液中になくてはならない大事な「潤滑油」である。
塩を控え過ぎて脱水症状になるケースもあるという。逆に「減塩は危険」という医者は多く出てきている。本来必要な「塩」を取らなくなることは、健康被害を作っていく、と言うものである。そう主張する人々も1人や2人ではない。それらを見るにつれ、私の感覚にも合っていると感じる。
古代から親しまれている塩をそこまで否定するのは、何かしらの意図や目的があるのでは?、とすら思ってしまう。
3.「食塩」は「塩」ではない!取るべき「塩」とは?
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では「食塩」を取ればいいかと言えば、これは間違いのようである。「食塩」と「塩」とは違い、「食塩」は取らずに本来の「塩」である「天然塩」を取るべきのようである。
「食塩」とは「精製塩」のことで、単純に言えば「塩のように作った物」と言うことになる。安価で大量の「食塩」を作るために、「イオン交換膜法」といった方法で、「食塩」は作られている。
スーパーなどで普通に買えば、圧倒的にこの「精製塩」になる。流通の90%と言われる。しかしこれは、あえて言えば「工業製品」であり、「塩」の味をした「精製品」と言うことになる。栄養も日本古来の精製方法とは全く異なる。安く大量に作るために、むりやり「塩の成分を集めた」まさに「塩分」が今の「食塩」の主流である。
一方で、古くからの塩の精製もきちんとなされている。海水を太陽熱で蒸発させて塩を精製したり、日本ではないが海外では「岩塩」を採掘して塩として販売している。
そして取るべき塩というのは、「工業製品」と化した「食塩」ではなく、「天然の塩」を適量取るべき、というのが結論である。
4.塩と食塩の違いと、塩の種類
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ここまで記述したとおり、「塩」と「食塩」は明確に違う。「食塩」は「精製塩」であり、もっと言えばそこから更に成分を調整している「食塩」もある。「減塩の塩」という謎のものすらある。
必ずしも決められているわけではないが、塩は大きく「精製塩」と「天然塩(自然塩)」とに分けられる。そして「(天然)塩」の種類は豊富にある。
・岩塩(海外:日本にはない)
・湖塩(海外:日本にはない)
・藻塩(日本古来)
上記の天然塩はそれぞれ味も違うようで、料理に合わせて使うといいらしい。
そして値段は、どうしても「精製塩」が「天然塩」より圧倒的に安い(ただし、天然塩でも500gで千円超で買える)。だからこそ、これがここまで広まったといえる。しかし、消費者はその内容をよく知っておくべきである。「精製塩」すなわち「食塩」は、「塩の成分を取った工業製品」と見るべきで、栄養は格段に「天然塩」と異なってくる。
そして、「塩をもっと取るべき」という人達に全て共通するのが、「天然塩」を取ること、である。「精製塩」であるなら「塩」の味をしただけの化合物であり栄養成分が大きく違う。確かに「取るべきではない」と一致した意見のようである。
5.「塩分一日○g」に根拠は全くない!
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よく「日本人は一日10g以下を目安に」とか、「世界標準は5g」とか言われるが、それによる健康に対する影響は、明確な根拠がないようである。○gというのもあくまでなんとなく出した数値であり、そこに合理的な理論付けはない、と言って良い。
こうして書いている私も最初は半信半疑だった。しかし、確かにこの手の話はよくある。「昔から言われていることだから」とか「厚生労働省が言っているから」とか言う場合には、あまり根拠に乏しいケースが多い。
前出の田中先生は明確に「根拠がない」と言っている。また、種々の学者やジャーナリストが同様のことを言っている。明確に「間違っている」という気は無いが、少なくとも「根拠がない」ということは頭に入れていいのではないだろうか。それだけで「塩」に対する考え方が変わってくる。
もう一つ付け加えておけば、前述の「天然塩」であれば、量を気にせずむしろ積極的に取るべきだ、という医者や知識人も多い。塩の量は取りたいだけとればいい、という議論も多くある。それほどに塩の議論は間違いが多いようである。
6.減塩を気にせず、天然塩を適量取ろう!
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「塩」にまつわる「常識」の無根拠ぶりについて、まとめてみた。
塩がそうなのかどうかは分からないが、どうも「塩悪玉説」は根拠がないことは間違いないようである。そして「塩」と「食塩」は違うことも、よく知っておくべき事と思う。
人それぞれの考えだろうが、「常識」と言われるものは意外に根拠がなく、かえって体を悪くしていることも多い。
今回を機に私も、まずは「塩は控えよう」という意識をやめて「天然塩」を気にせず使っていこうと思う。その方が料理もおいしいので!
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